デリケートトゥールで建てる方はみなさん家造りに明確なポリシーがあり、
ピンポイントでデリケートトゥールの門を叩くのではないでしょうか。
定年間近の私たち夫婦は老後を過ごすシンプルな家を探していました。
なんの予備知識もないまま、ドライブがてらひやかしに訪ねた不室に佇んでいたのはヨーロッパの風景を切り取ったようなそれはそれは素敵なカントリーハウスでした。

画像の拡大はこちらです。
一目惚れと言いたいところですが、逆に素敵すぎて、うちには縁がないと思ったのが第一印象でした。
初めのうちこそ引け腰のスタートでしたが、話を進めていくうちに、デリケートトゥールの家に住みたいという気持ちがみるみる膨らんでいきました。
老後の住まいは寝食足りれば充分という考えに変化が。
好きな絵を飾り、花を育て、ミシンをかけ、ケーキを焼く、そんな生活が目に浮かぶようになってきました。60にして初めて家作りに覚醒めたという次第です。

画像の拡大はこちらです。
住み始めて2ヶ月ですが、いまだワクワクがとまりません。特に内装。家のどこに居ても目に入るものが好ましく笑みがこぼれます。
つい見た目に心奪われ、あまり気にしていなかった動線、機能性もじつはよく考えられていることに住んでみて気が付きました。
既存の家具がぴったりハマっているのもあたりまえに思っていましたが、そういえばずいぶんしつこく洗濯機の機種を訊かれたなといまさら納得しました。
なにより、住宅メーカーとのいちばんの違いは、経年による傷みや色褪せが味になる家ということではないでしょうか。今から楽しみです。

寝食足りればいいと思っていた私たちですが、今は家を愉しむことが生きがいになっています。もうひとつ心境の変化が。ふたりの暮らしがふたりと一匹の暮らしになりました。
おわり。